広大な大地に美しい自然が広がる北海道・道東エリア。

その旅の玄関口となるのが、個性豊かな4つの空港です。

知床、阿寒、釧路湿原、流氷など、目的の観光地によって最適な空港は大きく異なります。

この記事では、女満別空港・たんちょう釧路空港・根室中標津空港・オホーツク紋別空港の4空港について、主要観光地へのアクセス、就航路線、それぞれのメリット・デメリットを徹底的に比較・解説します。

あなたの旅のスタイルに完璧にフィットする空港を見つけ、雄大な道東の旅を賢く始めましょう！

【1】女満別空港（MMB）

オホーツクエリアの中心に位置し、道東で最も豊富な路線網を持つハブ空港。

世界自然遺産・知床（ウトロ側）や網走の流氷観光、北見方面へのアクセス拠点として、多くの観光客に利用されています。

LCCが就航しているのも大きな魅力です。

就航航空会社と主な路線

・JAL
東京（羽田）、札幌（新千歳・丘珠）、大阪（伊丹）※季節運航

・ANA
東京（羽田）、札幌（新千歳）、名古屋（中部）

・AIR DO
東京（羽田）

・Peach
大阪（関西）

メリット

・道東随一の路線網
東京、大阪、名古屋からの直行便に加え、LCCも就航しており選択肢が豊富。

・人気観光地へのアクセス良好
世界遺産・知床（ウトロ側）、網走（流氷砕氷船おーろら）、北見へのアクセスに非常に便利です。

・空港施設が比較的充実
レストランや土産物店が複数あり、出発前の時間を楽しめます。

デメリット

・観光シーズンは混雑
夏や流氷シーズンは多くの観光客で混み合います。

・釧路・根室方面へは遠い
道東の東端や南側へ向かうには時間がかかります。

こんな人におすすめ！

・知床（ウトロ側）や網走の流氷観光を計画している人

・LCCを利用して旅費を抑えたい人

・北見などオホーツクエリア中部の都市を訪れる人

【2】たんちょう釧路空港（KUH）

日本最大の湿原・釧路湿原や、神秘的な阿寒摩周国立公園へのゲートウェイ。

ひがし北海道の南側を旅する拠点として最適です。

タンチョウの生息地にも近く、道東の雄大な自然を体感したい旅の始まりにふさわしい空港です。

就航航空会社と主な路線

・JAL
東京（羽田）、札幌（丘珠）

・ANA
東京（羽田）、札幌（新千歳）

・AIR DO
東京（羽田）

・Peach
大阪（関西）

メリット

・湿原・湖沼群へのアクセス
釧路湿原、阿寒湖、摩周湖、屈斜路湖へのアクセスに最も便利です。

・大手＋LCCが就航
FSC（大手航空会社）の便数が多く、大阪からはLCCも利用可能です。

・グルメの街・釧路への近さ
新鮮な海産物が楽しめる釧路市内までアクセスしやすいです。

デメリット

・知床・網走方面へは遠い
北のオホーツクエリアへはかなりの移動時間が必要です。

・鉄道へのアクセス
空港から最寄りのJR駅まではバス等での移動が必要です。

こんな人におすすめ！

・釧路湿原のカヌー体験や阿寒湖畔での滞在を目的とする人

・タンチョウや野生動物の観察を楽しみたい人

・釧路や厚岸で新鮮な魚介グルメを味わいたい人

【3】根室中標津空港（SHB）

日本最東端の納沙布岬がある根室市や、知床半島の羅臼（らうす）側、野付半島といった、よりディープな道東を巡るための空港です。

就航便は限られますが、他の空港からはアクセスしにくいエリアへ最短時間で到達できるのが最大の強みです。

就航航空会社と主な路線

・ANA
東京（羽田）、札幌（新千歳）

・JAL
札幌（丘珠）

メリット

・根室・羅臼への圧倒的な近さ
日本最東端エリアや、知床羅臼側のホエールウォッチング拠点へのアクセスは他の追随を許しません。

・コンパクトでスムーズ
小さな空港のため、搭乗・降機の手続きが非常に迅速です。

・開陽台や野付半島への拠点
360度のパノラマが広がる開陽台や、"この世の果て"と称される野付半島観光に便利です。

デメリット

・路線・便数が非常に限定的
羽田便と新千歳・丘珠便のみの運航です。

・LCCの就航なし
航空券は比較的高めになる傾向があります。

・空港施設は最小限
レストランや売店は小規模です。

こんな人におすすめ！

・根室や納沙布岬、知床羅臼側をメインに旅する人

・野付半島や北方領土を望む風景に興味がある人

・移動時間を徹底的に短縮して秘境エリアの滞在時間を確保したい人

【4】オホーツク紋別空港（MBE）

冬の流氷観光、特に砕氷船「ガリンコ号」へのアクセスに特化した空港です。

夏季はラベンダーが美しい滝上公園や、ピンクの絨毯が広がる東藻琴の芝桜公園への玄関口にもなります。

就航航空会社と主な路線

・ANA
東京（羽田） ※1日1往復

メリット

・ガリンコ号乗場へ最短
流氷砕氷船「ガリンコ号」の乗船場所まで車で約10分と圧倒的に近いです。

・混雑が少ない
利用者が限定されるため、落ち着いて利用できます。

・紋別・滝上・遠軽エリア観光の拠点
周辺の町へのアクセスに便利です。

デメリット

・羽田便1往復のみ
路線が極端に限定されており、スケジュールの柔軟性に欠けます。

・主要観光地から離れている
知床や釧路湿原など、他の有名観光地へはアクセスしにくいです。

・空港施設は最小限
軽食コーナーと売店があるのみです。

こんな人におすすめ！

・冬に「ガリンコ号」乗船を第一目的にしている人（特に首都圏からの旅行者）

・紋別市や滝上町、遠軽町に目的地がある人

・とにかく人混みを避けて道東の旅を始めたい人

まとめ

4つの空港の特徴を目的別にまとめました。

・知床（ウトロ側）や網走へ行きたい
→女満別空港 (MMB)
観光の拠点として最もアクセスが良く、路線数も豊富。

・釧路湿原や阿寒摩周を満喫したい
→たんちょう釧路空港 (KUH)
ひがし北海道南部の自然観光地へのアクセスが抜群。

・関西からLCCで安く道東へ行きたい
→女満別空港 or 釧路空港
関西からPeachが就航しており、格安航空券を入手できる可能性がある。

・根室や知床羅臼を深く知りたい

→根室中標津空港 (SHB)
他を圧倒する近さで、ディープな道東観光の時間を最大化できる。

・紋別のガリンコ号に乗りたい
→オホーツク紋別空港 (MBE)
砕氷船乗り場まで最短距離。冬の流氷観光に特化した選択肢。

あなたの次の道東旅行、この記事を参考に最適な空港を選んで、最高の旅をデザインしてくださいね！