海外研修で非日常の学びを
経験豊富な専門スタッフが研修目的をヒアリングし、最適な旅先・研修プログラムをご提案。参加者の感性を磨き、会社を牽引する存在を育てます。
“出る杭を引き上げる”という風土のもと、一人ひとりの「やりたい」という情熱を尊重し、自主的な行動を大切にされている株式会社パル様。社員研修においても、自分で考える力を養うことを重視したプログラムが実践されています。今回は、2025年6月にモロッコで実施した成績優秀者が参加できる海外研修について、研修の目的や背景、実施後の参加者の変化などをSmile Promotion室の大谷様にお伺いしました。
INDEX
(大谷様) 創業当初から続く「頑張った社員を称える文化」を大切にし、多様な表彰制度を設けています。会社の成長とともに、表彰の対象や項目は広がり、現在ではブランドごとや個人、店舗単位での貢献、接客の質、SNSでの発信など、さまざまな角度から社員の努力を評価する仕組みへと進化しています。社員にとっては、「ここの分野で頑張れそう」など、
個性を生かし自分の得意分野を伸ばせる環境があり、各賞を目指したいというモチベーションに繋がっています。
こうした表彰制度の中で、特に優秀な社員に贈られるのが「海外研修」です。
(大谷様) 海外研修は約15年にわたり続いており、他社の表彰制度や取り組みに刺激を受けて、表彰の一環として導入されました。当初は、社長とともにニューヨーク、パリ、ロンドンなどファッションの本場を訪れることができるという側面が強くありましたが、近年は「ただ有名な都市を訪れるだけでなく、非日常の空間で感性を磨き、ブランドやキャリア、年次を超えた交流を生み出す場」となることを目指しています。 単なるご褒美ではなく、社員一人ひとりの成長と組織の活性化を促す機会として、研修の目的や意義をより重視するようになっています。
海外研修概要
| 日程 | 内容 | ||
|---|---|---|---|
| 1日目 | 午後 |
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決起集会 成田空港発(経由) |
| 2日目 | 午後 | カサブランカ空港着→バス移動 マラケシュ着、ホテルチェックイン |
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モロッカン料理店にて食事会
(現地コーディネーターによるレクチャー会)
POINT
モロッコでの最初の食事として、到着を感じられるモロッコ料理店をセレクト |
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| 3日目 | 午前 |
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2班に分かれて視察(マジョレル庭園、某ミュージアム、クトゥビアモスク)
POINT
マラケシュの伝統技術と現代ファッションを感じる場所を提案 |
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昼食(ローズガーデンが美しい郊外ホテルでのガーデンランチ) | ||
| 午後 |
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4班に分かれて視察(バビア宮殿、ベン・ユーセフ・マドラサ)
POINT
旧市街の小道でも歩きやすいよう小グループ編成 |
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| 4日目 | 日中 |
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6班に別れそれぞれのコースで視察研修(職人やデザイナーショールーム、セレクトショップなど訪問)
POINT
自主的に発言できるように少数グループにて実施 |
| 夜 |
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食事会(研修内容を発表) | |
| 5日目 | 日中 |
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フリータイム(観光、オプショナルツアー) |
| 夜 |
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パーティー(雑誌の撮影にも使われるブティックホテルで華やかなガーデンパーティー) | |
| 6日目 | 午後 | マラケシュ発→バス移動 カサブランカ空港発 |
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| 7日目 | 午後 | 成田空港着 | |
(大谷様) 今回の海外研修では、 「非日常の空間で自らの感性を磨くこと」と「参加者同士のブランドを越えた交流を生み出すこと」を目的としていました。複数の旅行会社から提案を受ける中で、各社ともにさまざまな工夫が見られましたが、最終的にHISを選んだ理由は、 「参加者目線」に立った提案ということが大きかったです。訪問先や食事、利用する航空会社に至るまで、参加者がどのような気持ちになるかを丁寧に想像し、細部にまで配慮したプランを提案してくれました。
具体的には、「この航空会社を利用したら、サービスを磨いてきたスタッフの皆さんならきっとこう感じるのではないか」と、 参加者の立場に立って一つひとつの体験を設計してくれたことが決め手になりました。名所を巡るだけでなく、現地の人々との交流や五感を刺激する体験を重視したいという要望に対し、細かなところまでは決まっていない段階でも理想の研修を一緒に創り上げてくれると感じることができました。
(大谷様) 過去の参加者の意見も踏まえ、参加者同士がブランドや年次を超えて交流できるよう、班分けや食事の席にも配慮しました。
こうした工夫によって、非日常の旅先で普段は接点のないメンバー同士が自然に交流できる環境を整えました。結果的に、
過去最高に参加者同士の仲が深まったと感じています。
(大谷様) 実際に参加したスタッフの多くは、当初「きれいな景色を見たい」「現地でラクダに乗りたい」といった旅行自体への期待が大きかった印象です。しかし現地では、職人やショールーム先を視察、地元の人々と同じ空間で過ごすことで、 普段の生活では得られない刺激や気づきを体験し、こちらが意図した以上にそれぞれが自分なりの発見を持ち帰ることができたと感じています。
実施後のアンケート(抜粋)
(大谷様) 主催者側としては、参加者がどのようなことを感じ取ってくれるかを想像しながら企画を進めていましたが、実際には 想定以上に多様な学びや発見が生まれたと感じています。さらにブランドやキャリア、年次を超えた交流が生まれたことは、参加者にとって大きな刺激となりました。 旅先で築かれたつながりは非日常の環境だからこそ一層強くなり、帰国後も強い絆として残っています。こうした関係性は今後の業務にも良い影響を与えていくと考えています。
また、今回の経験を通じて「 狙いを持って企画するだけでなく、参加者が自由に感じ、考える時間を設けることの大切さ」を再認識しました。パッケージツアーのように効率的に名所を巡るのではなく、今後は地元の方々と触れ合う機会をより増やし、同じ空間で感じる時間を大切にしたいとより一層思うことができました。モロッコでの今回の海外研修は、参加者と主催者の双方にとって、新たな発見と成長の機会となりました。
(大谷様) 今回のモロッコでの海外研修を経て、今後は「主催側が与える」だけではなく、 参加者が自ら考え、感じる時間を大切にしたいと考えています。訪問先を事前に決めたプログラムだけでなく、現地で自由に過ごす時間を設けることで、一から自分で考え主体的に旅を選び、各自が自分なりの発見や学びを得られるような内容にシフトしていくことも検討していきたいと思っています。
海外研修は、単なるインセンティブにとどまらず、社員一人ひとりの成長や組織の活性化につながる重要な機会です。今後も、非日常の体験を通じて感性を磨き、ブランドや立場を超えた交流を促進する場として、進化を続けていきたいと思っています。
入札のオリエンテーションに参加した際から感じたことは、ただ楽しいだけでなく、自分ではできない経験の中でしっかり刺激や学びを持って帰ってもらいたいという強い思いでした。そこでご提案の中で重視したポイントは、1つ1つの行程に意味づけをし、「どこで何を感じてほしいか」を明確にした点です。
例えば、滞在中の食事でも「モロッカン料理を味わう日、最新のトレンドを取り入れたレストランを楽しむ日、モロッコで1番流行りのガーデンパーティースタイルを学ぶ日」など、各回ごとにテーマ付けをしました。交流の場を作りたいというご希望に対しては、視察研修の発表を行う食事会を用意したり、フェアウェルパーティーをウェルカムカクテル、着席ディナータイム、デザートブッフェタイム等3部制にしたり、保守的な会社だったら中々ご提案しませんが、個人の発信力を大切にするパル様だったらこうした方がよいのではと常に参加者のことを考えながらご提案をしました。
モロッコという団体旅行が多くない方面の中で試行錯誤しながらの日々でしたが、大谷様はじめ、幹事様の皆様と何度も打ち合わせを重ね、お互い意見を出し合いながら進めることで、高い満足度をいただける結果につながったと感じています。今後も新しい価値や視野を広げられる経験をお届けできるよう努力してまいります。
Smile Promotion室 室長