渡嘉敷島(とかしきじま)は、慶良間(けらま)諸島の東端に位置する沖縄県の離島。
その一番の魅力は「ケラマブルー」と呼ばれる、とても透明度の高い海にあります。
世界からこの美しい海を求めて多くの人が訪れる渡嘉敷島。その魅力をご紹介します。
渡嘉敷島ってどんなところ?
渡嘉敷島(とかしきじま)は、慶良間(けらま)諸島の東端にある沖縄県の島。
那覇から約30kmしか離れていないので、日帰りでも足を運ぶことができます。
島の中央部から北側にかけては、約200m超の山々が連なり、海に迫る絶海の急斜面など、ダイナミックな自然が息づいています。
「渡嘉敷」、「阿波連(あはれん)」そして「渡嘉志久(とかしく)」の3つの集落があり、合計で750人ほどの人が居住しています。
田園風景が広がり、素朴でのんびりとした風情が感じられます。
渡嘉敷島の魅力
渡嘉敷島いちばんの魅力は、「ケラマブルー」と呼ばれる、透明度の高い海。
島内には20か所近いダイビングポイントがあり、ダイバー天国の島として知られています。
その海の美しさは「亜熱帯の楽園」と呼ばれるにふさわしいものです。
また毎年冬には、島の近海にザトウクジラが姿を見せ、ホエールウォッチングも満喫できます。
渡嘉敷島の気候・服装
渡嘉敷島は那覇市と同じくらいの緯度にあるため那覇市と年間平均気温が同じくらいです。
沖縄本島を訪れる服装を目安にするといいです。
亜熱帯気候特有で晴れていてもスコールというバケツをひっくり返したような豪雨が10分ほど降り、また晴れるといった天気の変わり方をします。
夏は日差しがかなり強いので帽子やサングラス、日焼け止めなどの紫外線対策をしっかりしましょう。
冬はどんより曇りの日が多く、10度を下回る寒い朝もありますがよく晴れた日はTシャツで過ごせる日もあります。
渡嘉敷島の行き方・島内の移動手段
渡嘉敷島には空港がありません。
渡嘉敷島に行くには、沖縄本島(那覇)の泊港から「フェリーとかしき」に乗ります。
所要時間は約1時間10分です。
高速船の「マリンライナーとかしき」もあり、フェリーに比べて乗船料が高くなりますが、約40分で渡嘉敷港に着きます。
高速船は乗船人数が限られます。
特にサマーシーズンは利用者が多く、当日乗船はほとんどできない可能性があります。
必ず予約しておきましょう。
島内交通は、観光バスやタクシー。宿泊施設からの送迎バスもあります。
また、フリープランで自由に動きたいときは、レンタカーが便利です。
レンタバイクやレンタサイクルもあるので、体力や用途に合わせてレンタルしましょう。
渡嘉敷島のおすすめ観光スポット
阿波連ビーチ
渡嘉敷島の南部、阿波連(あはれん)集落にある島内でもっとも賑やかなビーチ。
美しい弓形の白浜が印象的です。
透明度の高い海は、まさに「ケラマブルー」。
シュノーケリングやダイビングといったマリンスポーツが盛んで、シーズンになれば多くのマリンショップが並び、周辺には売店も多数あるので困りません。
ビーチから出ている渡しボートに乗って沖合約800mに浮かぶ無人島「ハナリ島」に行くことができます。
無人島なので、ビーチはほとんど貸切状態。
シュノーケリングをすると、サンゴ礁の中にカクレクマノミなどのカラフルな熱帯魚に出会えます。
渡嘉志久ビーチ
渡嘉敷島の中央西側にある、渡嘉志久(とかしく)集落に近い天然のビーチ。
湾の入り江にあるので、波が静かで泳ぎやすいことが特徴。
賑やかさも、「阿波連ビーチ」に比べると比較的落ち着いています。
美しいサンゴやカラフルな熱帯魚が多く生息しているため、シュノーケリング・ダイビングスポットとしても人気です。
また、渡嘉志久ビーチはウミガメの遭遇率が高いビーチとしても知られています。
ウミガメの悠々と泳ぐ姿を見ることができた時は、まさに感動ものです。
ビーチは島の西側に位置しているため慶良間海峡に沈む美しい夕日を眺めることができます。
写真映えすること間違いなし!そのままビーチでのんびり過ごして満天の星空を満喫するのも良いですね。
展望台
標高200m級の山々が連なり、地形の高低差が大きな渡嘉敷島は、島のあちこちに展望台が多いことも特徴です。
それぞれの展望台で、周囲一面を見渡すような素晴らしい眺望が楽しめます。
レンタバイクやレンタカーで島内観光をするなら、ぜひとも展望台巡りをしてみましょう!
阿波連園地
阿波連園地(あはれんえんち)は、阿波連集落から南に約3kmの場所にある、展望台のある広場。
地元では「ヒナクシ」と呼ばれる、渡嘉敷島では南端にあたる場所にあり、島の突端にあるので、園地の東からは朝日を、西からは夕日のどちらも楽しむことができる贅沢なスポットです。
阿波連園地の中には展望台が3か所あり、どの場所からも美しい渡嘉敷の景色を望むことができます。
港の見える丘展望台
港の見える丘展望台はその名の通り渡嘉敷港を一望することができる展望台です。
渡嘉敷集落とともに、船が出入りする港の風景をのんびりと眺めることができます。
港が近いのでお帰りの際に立ち寄って渡嘉敷の景色を目に焼き付けましょう。
- 住所:〒901-3501 沖縄県島尻郡渡嘉敷村字渡嘉敷
- アクセス:渡嘉敷港から車で約5分
アラン展望台
渡嘉敷島は「クジラ海峡」と呼ばれており冬になると近海にザトウクジラが姿を現すことで有名です。
アラン展望台は冬の時期、運がいいとホエールウォッチングができることで人気の展望台です。
目の前に見える海岸が地元で「アラン海岸」と呼ばれていることから名づけられました。
1月~3月の間に観察できることが多く、ホエールウォッチング目的で多くの人が訪れます。
以前は望遠鏡が設置してあったのですが現在は撤去されているため双眼鏡を持参することをおすすめします。
- 住所:〒901-3501 沖縄県島尻郡渡嘉敷村字渡嘉敷
- アクセス:渡嘉敷港から車で約15分
渡嘉敷島から行ける島
国立公園にも指定されている慶良間諸島。
渡嘉敷島から慶良間諸島の他の島に行くことができます。
普段は座間味島(ざまみじま)と阿嘉島(あかじま)間を運航している「みつしま」という船が朝と夕方の2便だけ渡嘉敷島の阿波連港まで来てくれます。
特別な航路なので予約が必須です!予約がないときは渡嘉敷島まで来てくれません。
那覇の泊港にいったん戻るよりリーズナブルに他の島を巡ることができますのでぜひ利用してみてください!
座間味島
渡嘉敷島、阿波連港を出て約35分で座間味島(ざまみじま)に到着します。
座間味島港から近くの古座間味(ふるざまみ)ビーチは「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」で二つ星に輝いた真っ白な砂浜とエメラルドグリーンの海が人気のビーチです。
島内には展望台やキャンプ場もあり、自然を満喫することができます。
- 住所:〒901-3496 沖縄県島尻郡座間味村字座間味
- アクセス:那覇・泊港からフェリーざまみで約2時間または高速船で約50分~70分
渡嘉敷島・阿波連港からみつしまで約35分
阿嘉島
阿嘉島(あかじま)は座間味島から離れていますが座間味村に属する島です。
渡嘉敷島、座間味島に比べると小さい島ですが、同じ慶良間諸島の慶留間島(げるまじま)、外地島(ふかじしま)と橋で繋がっているので島めぐりもおすすめです。
メインビーチの北浜ビーチは「北浜」と書いて「ニシバマ」と読みます。
美しいサンゴ礁を楽しむことができる人気のシュノーケリングスポットです。
- 住所:〒901-3311 沖縄県島尻郡座間味村阿嘉
- アクセス:那覇・泊港からフェリーざまみで約1時間30分または高速船で約50分
渡嘉敷島・阿波連港からみつしまで約20分
渡嘉敷島でのおすすめアクティビティ
シュノーケリング・ダイビング
世界中のダイバーが憧れるケラマブルーの海。ビーチで遊ぶだけではもったいないです!
ダイビング初心者でもこの海なら浅くて岩場も少ないので安心です。
船でたった5分行くだけでサンゴ礁と美しい熱帯魚がたくさん生息しているので満足できること間違いなし!
ダイビングが不安な方でもシュノーケリングなら装備も軽く、気軽に楽しむことができます。
ボートからでもビーチからでも運が良ければウミガメに会えるかも!
自然観察ツアー・バードウォッチングツアー
山々が連なる渡嘉敷島は海だけでなく山も楽しむことができます!
ガイドの説明を聞きながら植物、野鳥、昆虫など南の島特有の自然を観察することができます。
季節によっては山の中で琉球バライチゴやヤマモモなどの実を食べながら散策できることも。
ホエールウォッチング
例年、冬になると慶良間諸島の海域にザトウクジラが姿を現します。
夏は北の海で豊富な餌を食べて過ごし、冬から春にかけて繁殖のために沖縄の海域に戻ってくるのです。
ホエールウォッチングツアーはボートに乗ってザトウクジラを観察するツアーです。
体重約30t、体長約15mの巨大なザトウクジラがジャンプしたり、尾びれで水面をたたく動作は大迫力!
渡嘉敷島近海に訪れるため運が良ければ展望台からもホエールウォッチングができます。
ザトウクジラはほぼ直角に高く上がる噴射(ブロー)や深潜水の前に尾びれを高く水面上に上げる行動など派手な行動を見せてくれるので海上でも比較的簡単に見つけることができます。
双眼鏡を持っていくと、より見つけやすくなりますよ!
渡嘉敷島のグルメ・お土産
マグロ
渡嘉敷島近海ではマグロがとれます!
マグロ丼やマグロステーキなどを食べることができるお店が渡嘉敷島内にたくさんあります。
渡嘉敷漁業協同組合が作っている「まぐろジャーキー」はお土産にぴったり!
子どものおやつや七味マヨネーズをかけてお酒の肴におすすめです。
他にもまぐろつくだ煮や乾燥まぐろなどマグロの加工品は渡嘉敷島の人気のお土産です。
渡嘉敷漁業協同組合の直営店で購入することができます。
琉球バライチゴなど、渡嘉敷島産フルーツ
渡嘉敷島の山で採れた野生の野イチゴは「琉球バライチゴ」と呼ばれています。
3月末~4月頃に旬を迎え、沖縄名物のサーターアンダギーに混ぜ込んだ琉球バライチゴサーターアンダギーや琉球バライチゴジャムなど商品がお土産屋さんに並びます。
夏はグアバやパッションフルーツ、秋からはシークワーサーやパパイヤなど渡嘉敷島は季節によって様々なフルーツが収穫されます。
食べたいフルーツに合わせて渡嘉敷島に訪れてはいかがでしょうか。
終わりに
渡嘉敷島は本島から日帰りで行ける離島の一つ。
世界のダイバーが憧れるケラマブルーの海はもちろん、
南国の自然が溢れる山でのトレッキングも楽しむことができ日帰りではもったいないです!
夏も冬も楽しめる渡嘉敷島にぜひ訪れてはいかがでしょうか。
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