ずっと楽しみにしていた沖縄旅行。でも気になるのは天候です。その中でも、初夏の梅雨と、秋の台風は「要注意」な存在です。 台風が直撃しなくても、接近すれば海は荒れて水が濁り、数日間は透き通った海は回復しません。 せっかくの沖縄旅行で、台風がきてしまったらどうしたらいいのか。ケースごとに情報をまとめ、アドバイスします。
沖縄の台風シーズンはいつ?
沖縄方面に台風が接近する季節は長く、5月〜11月と半年以上におよびます。とはいえ、接近や上陸の頻度が多いのは、8月と9月がメイン。この2ヶ月は統計上、各1回ずつ大風が接近・上陸する可能性があります。

8月と9月といえば、沖縄観光の一番のハイシーズンに当たります。つまり、残念ながら旅行の計画段階で「台風が来そうな時期は外そう」というプランニングは、この時期ほとんど意味をなさないのです。
もとより相手は自然です。台風は、予測が非常に難しいものです。そういう意味でも、「台風を避ける」という考え方より、「もし来てしまったらどうするか?」と考えた方が、現実的だと言えます。

台風が来てしまったときの対処法とは?
では、実際に大風が来てしまったときは、どうしたらいいか。その対処法を、「出発前」と「滞在中」、そして「最終日」の3<つのパターンに分けて考えてみましょう。
〔出発前〕
出発前に台風が沖縄に接近中という場合、キャンセルするかどうかの一つの判断基準は「3日前」です。出発3日前にもなれば、台風の進路はある程度絞られてきます。行き帰りのアクセスや、滞在中の過ごし方など、台風によって旅行にどんな影響が出るのかをシミュレーションして、総合的に判断しましょう。
ただしこれは「沖縄で何をしたいか」という目的にも関わります。ビーチやシュノーケリングといったマリンレジャー関連が主目的なら、キャンセルせざるを得ません。しかし、沖縄の文化を楽しむことなどが主目的という場合、飛行機が欠航しない限り、キャンセルが必要なことはほとんどないでしょう。

〔滞在中〕
滞在中に台風が接近した場合、帰りの飛行機の「日付・時間」と、空港までの「道程」をしっかり確認し、リアルタイムで情報を確認しましょう。
天候が悪化すれば、「飛行機が欠航する」「空港までの道路が、悪天候により渋滞する可能性がある」「高速道路に速度制限がかかる」「島と島を結ぶ橋が通行止めになる」など、さまざまなリスクが発生します。ですから、空港からあまりにも遠い場所には行かず、かつ時間に余裕をもって行動するようにしましょう。
また、台風が沖縄を通過していても、ホッとしていられません。その台風は、帰る場所である本土に接近している可能性もあるのです。当然のことですが、到着空港の状況も逐一チェックしましょう。

<滞在中の台風 注意するポイント>
・出発空港までのアクセス
・出発空港と飛行機の運行状況
・到着空港の状況
・到着空港から自宅までのアクセス
〔最終日〕
搭乗予定だった飛行機が、台風によって欠航が決定した場合、代替便の手配とともに、すみやかに延泊のための宿の確保をしましょう。
特に、オンシーズンの宿泊施設は混み合います。欠航が決まった時点で、すぐ手配するようにしましょう。
ツアーでの申し込みなら、まずはツアー会社のツアーデスクに相談を。適切なアドバイスをしてくれます。

キャンセルや払い戻しについて
台風で旅行をキャンセルした場合、気になるのがキャンセル料です。ここでは各項目について、キャンセル料はどうなるかについてご説明します。
〔飛行機〕
飛行機が欠航になってしまった場合、ほぼ全ての航空会社で、キャンセル料等は免除となり、全額返金されます(一部LCCは条件があります)。
台風でも欠航とならなかった場合の飛行機のキャンセルは、JALやANAの場合、一般に、往復で1,000円以内の手数料で、返金が可能です(チケットの種類にもよります)。
ただし、LCCの場合は、返金が不可となっているので注意が必要です。

〔レンタカー〕
台風によるレンタカーのキャンセルは、沖縄では、飛行機が欠航したかどうかに関わらず、キャンセル料が発生しないケースが多いようですが、会社ごとに方針は異なるので、必ず確認しましょう。
なお、キャンセルする場合は、必ず電話で連絡を入れること!最低限のマナーとして心掛けましょう。

〔宿泊施設〕
台風によるホテルのキャンセルは、レンタカーと同じく、飛行機が欠航したかどうかに関わらず、キャンセル料が発生しないケースが多いようですが、こちらも会社ごとに方針は異なりますので、必ず確認しましょう。
なお、ホテルでもキャンセルする場合は、必ず電話で連絡をお忘れなく!最低限のマナーを心掛けましょう。

払い戻しについて
台風が来てしまうのは仕方がないとして、気になるのは宿泊施設やレンタカー、アクティビティなどのキャンセルによる払い戻しです。
原則として、台風などによる自然災害でのキャンセルでは、飛行機の欠航か否かに関わらず、キャンセル料が発生しないケースが多いので、ご安心ください。
ただし、その詳細は会社によって違いますので、キャンセルの場合は必ず電話で連絡をしましょう事前確認をしないとトラブルのもとになりかねません。
「台風だから」と、連絡もなしに無断でキャンセルする人いますが、最低限のマナーは守りましょう。

現地での交通事情
モノレールやバスといった公共交通機関は、台風の状況を慎重に判断して運転しています。場合によっては運休や遅延もあり得るので、逐一、情報をチェックしましょう。
公共交通機関がストップしても、最強クラスの台風が襲来しない限り、タクシーやレンタカー会社は営業する場合が多いので、交通的に八方塞がりになりことは、ほぼありません。
ただしレンタカーの場合、台風の強風で物がレンタカーに当たって傷を付けてしまう恐れがあります。そのため、台風時におけるレンタカーは、車両保険の加入を強くお奨めします。

台風のときの過ごし方
台風が接近してしまうと、当然ながらビーチやマリンアクティビティは不可能です。そんなときは、室内型の観光をメインにしましょう。意外と知らない沖縄の魅力を、台風のおかげで知ることになるかもしれません。
ただし台風直撃の場合は、さすがに閉鎖されるスポットも多く、強風や豪雨により、外出自体が危険な場合もあります。そんなときは、宿で泡盛でも飲みながら、ゆっくり過ごすのが「吉」です。
〔日中〕
台風時の観光の定番は、各所に点在する「博物館」や「美術館」でしょう。また、地元の「郷土資料館」や「図書館」などに足を運び、ふだん目にしない琉球・沖縄の歴史や、民俗文化に触れるのも楽しいものです。
また、沖縄No.1の売り上げを誇る大型スーパーで県内各地に店舗がある「サンエー」や、「イオンモール沖縄ライカム」(中城村)など大型モールでのショッピングは、女性にうってつけと言えます。
沖縄観光の定番中の定番ですが、「美ら海水族館」(本部町)も、台風直撃でない限りは開館しています。むしろ「他に行くところがない」と人が集中するため、意外と混雑するという逆転現象も起こりがちなので注意しましょう。
また、傘をさす程度の雨なら、「琉球村」(恩納村)といったテーマパークも有力な選択肢となります。

<チェックしたい博物館や美術館、スーパーなど>
沖縄県立博物館・美術館(那覇市)
琉球石灰岩と海砂で作られた、城(グスク)のような外観が印象的な複合文化施設。博物館では、沖縄の自然や歴史、文化などを豊富な展示物とともに紹介しています。美術館では、沖縄県出身の作家や、沖縄と縁の深い作家作品を中心に展示。企画展やワークショップなども開催しています。
那覇市歴史博物館(那覇市)
独自の文化を育んできた琉球王朝および那覇の歴史を、豊富な資料や展示物を通して紹介しています。見どころは、「琉球国王尚家関係資料」の展示。冠や着物といった国宝が展示されています。企画展やギャラリートークなど催し物も多数。

ボクネン美術館(北谷町)
版画家・ボクネン(名嘉睦稔)の作品が鑑賞できるミュージアム。赤瓦屋根の建物がインパクト大。オリジナルアートグッズはお土産にも好適です。
〔夜間〕
台風接近中の夜は、宿泊施設の中で過ごすのがもっとも安全です。しかし実は、現地沖縄の人は、台風の時にこそ「飲みに行く」という人が少なくありません。
例えば、那覇であれば、「牧志」や「安里」といった(雨に濡れない)アーケード街の居酒屋などは、台風時でも営業している場合も多いです。雰囲気もディープなので、ちょっとした探検気分も味わえます。
もちろん、台風でも営業しているかどうかは店舗次第なので、お目当ての店舗がある場合は、事前に電話確認を。営業していても、営業時間が短縮される可能性もあります。


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