~企業が守らなければならない安全配慮義務を満たす危機管理に必要な4要素とは?~

【危機管理コラム④】
出張申請書ではもう補えない。
危機管理の常識:位置情報把握と安否確認

公開日:2021年7月28日

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有事が発生したときの位置情報の確認手段とは

例えば、「今、あなたの会社の従業員の方が海外で大規模な自然災害に巻き込まれたかもしれない!」となったときに、その方の正確な位置情報を把握する術はお持ちでしょうか。

出張申請書・航空券情報を見て、どこの都市にいるかは把握できます。ただし、その都市のどこにいるか、までは把握できませんよね。 また、本人に電話して安否確認をするとなった場合、「電話が繋がらない」などのトラブルも想定されます。また時差の問題で、即時対応が難しい場合があります。

位置情報の確認手段としては、アイテナリートラッキング、チェックイントラッキング、アクティブトラッキングという3種類の考え方があり、それぞれメリット・デメリットがあります。

●アイテナリートラッキング
航空券情報や出張申請書などの情報をもとに、出張者の行動を認知する方法です。 事前に確定している旅程に沿って、出張者がどこにいるかを推測する方式になるので、正確性が担保できません。例えば、航空券情報をもとに位置を特定するという方法では、バンコクに入国して陸路でカンボジアに移動した場合など、実際はカンボジアにいるのに、位置情報上はバンコクにいることになっているなど、正確性に欠けてしまいます。これでは、危機管理上の位置確認手段としては不十分です。

●チェックイントラッキング
出張者が特定のアプリを起動したタイミングで、その時点の出張者の位置をGPSの機能で正確に特定する方法です。 通常時は、出張者のリアルな位置情報は管理者には見えなくなっています。どの都市にいるか、という点は航空券情報から確認ができますが、ピンポイントに把握はさせないようになっています。しかし、いざ有事が発生した際には、管理者が出張者に対し、安否回答をしなさい、という通知を発出することができるようになっています。出張者は安否回答をするために、アプリを起動させます。アプリを起動した時点で、GPSがその端末の位置情報の取得に動き、安否回答をした地点のリアルな情報を管理者が把握できるようになります。

●アクティブトラッキング
常に出張者の位置をGPSでピンポイントで特定している方法です。 常に管理者がピンポイントで特定可能なので、平時の業務時間外において、出張者のプライバシーを侵害しかねません。仕事が終わってプライべートで利用している飲食店の位置まで特定されてしまいますので、危機管理上は最も優れた位置情報の把握手段ですが、個人のプライバシー権との兼ね合いにおいては、行き過ぎた統制と考えられています。

緊急事態が発生した場合のみ、ピンポイントで位置を把握することができ、平時は出張者のプライバシーを守ることができる、チェックイントラッキングを採用することで、バランスの取れた位置情報の把握を行うことができるようになります。

危機管理:位置把握・安否確認に必要なポイントは?

位置の把握・安否確認という点で最低限、以下を把握必要があるということを念頭に置いておきましょう。

・誰がどこにいるか地図と詳細検索にて把握すること
・滞在者の位置情報を表示
・危険地域にいる社員の安否確認
・滞在者からの安否回答

また、安否確認を行う担当者はどのような態様で設置しているでしょうか。 24時間体制の社内内製化で担当者を設置していれば問題ないですが、そのような会社はおそらく少ないと思います。社内での設置は予算的にも、実行性的にもうまくいかないケースが多いです。システムに内包でも良いですが、危機管理はイレギュラーの連続なので、100%機械に頼ることはまだできないのです。よって、自社で兼任担当を24時間で設置していて、かつシステムで補助的に運用している、という状態であれば、問題ないと思います。 しかしながら、そこまで危機管理に注力できる会社は予算的にも人員的にも限られているかと思うので、現実的には24時間対応ができる専門家にアウトソースすることが望ましいでしょう。

読者
Q.位置情報と連動していない安否確認のツールだけあるのですが、それだと不足してますか?

危機管理プロ
A.国内の危機管理ツールとして、安否確認機能をSMSで発信して管理するツールは有用だと思います。国内においては、安否を回答できる状態であれば、自分で119番や110番ができますし、自分のいる場所を含め、危機情報を掌握しやすく、厳格な位置が把握できなくても問題ないケースが多いからです。 一方で海外の場合、位置が把握できない安否確認ツールのみだと「安全じゃない」「助けて欲しい」という連絡が返ってきた際に、出張者が正確に自身のいる住所地を管理者に伝えたとして、管理者は即座にその住所地の管轄警察、消防にコンタクトを取ることはできるでしょうか?出張者が住所地を把握していないケースも多いはずです。そのような場合に、仮に電話が通じたとしても日本にいる管理者と出張者の間で、出張者の位置を正確に把握することは困難でしょう。 危機管理は一分一秒を争います。位置の特定に時間がかかる要素を排除して、即座に位置を把握した上で具体的な避難計画の策定をすることができる状態を作り出す必要があり、そのためには、GPSという機能を用いて安否回答とあわせて出張者の位置を正確に特定する機能を持たせることが必須です。


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