【中国渡航者インタビュー:後編】
コロナ禍の中国渡航

~日本出発から隔離ホテル滞在、隔離後までの実態~

公開日:2021年4月13日

無題ドキュメント

前編では、日本へ帰国、そして上海へ再渡航する流れについてご紹介いたしました。
後編では、隔離施設への移動・隔離生活の様子についてレポートいたします。
これから渡航する方も、渡航予定のない方も必見です!現在の海外渡航情報、渡航の実態をチェックしましょう。

前編はこちら
▷▷ 【中国渡航者インタビュー:前編】コロナ禍の中国渡航~日本出発から隔離ホテル滞在、隔離後までの実態~

<ケース>
▶日本帰国日:2021年2月中旬 16:00関西国際空港着
▶中国渡航日:2021年3月中旬 中国東方航空(MU524)13:50成田空港発 → 16:00上海浦東空港着 
▶渡航目的 :日本の一時帰国を終了し、中国へ再渡航
▶渡航者情報:HIS中国 駐在員Aさん(中国に自宅あり)/1名で渡航/中国語OK

隔離施設に移動するバスを待つ。ここが一番つらかった・・・

ここまで非常にスムーズだったせいか、バスを待つ間は時間の流れが遅く感じられた。待機場所はとても寒く、空腹もあいまってひどく疲れを感じたそうだ。

「上海に住んでいる僕でさえ疲れたので、初めての方はもっと辛いのではないかと思います。お菓子は配布されましたが、足らなかったです。空腹を満たす簡単に食べられるお菓子とか、寒さ対策に羽織るもの。本など時間をつぶせるもの。必ず日本から持参したほうがいいと思います。」

出発を告げるアナウンスの後、パスポートに「空港入境旅客情報」の2次元バーコードのシールが貼られ、バス移動した。

Aさんのケースでは、バス出発までに90分待機となった。但し、他の渡航者のケースでは2~3時間待機したという話しもある。滞在する区や、利用するフライト、その時の状況で変わるので、十分に備えておきたい。

バスに乗り込み、揺られること1時間半。目的の隔離施設(ホテル)へ到着した。バス車内ではホテルの鍵の配布はなく、施設名は中国語のアナウンスのみだった。中国語が分からない方であれば、着いたときに初めて宿泊ホテルがどこなのかを認識するといった状態だ。ホテルの分かるタイミングについても、その時々で異なるので、杞憂せず、どのホテルでも快適に過ごせるように準備するほうが賢明なようだ。


Point!軽食、お水、時間をつぶせるものの持参必須!
Point!バスを待つ間、バス車内は寒いことがあるので、羽織るものを用意しよう


▷▷ 広東省広州に渡航した方へのインタビュー事例も参考に

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△ (左)パスポートに「空港入境旅客情報」の2次元バーコードのシールが貼られた
(右)移動中に上から見えた待機施設行のバス

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△ バスに乗車する。勿論間隔をあけて移動する

隔離施設到着

ホテルに到着し、バスから荷物がおろされると、その荷物に消毒液が散布された。このタイミングでタバコを吸っている人を見かけたという。飛行機を降りてから、タバコ吸うは機会は少ないようだ。

荷物の消毒が終わると、正面玄関ではなく、搬入口から専用受付へと案内される。専用受付では、中国語でかかれた書面にサインをし、支払いを行う。これでチェックイン手続きは完了となる。Aさんは、駐在中から利用しているAlipay(アリペイ)で支払いを済ませた。WeChatペイのほか、国際ブランドのカード、現金での支払いが認められていた。

無事に手続きが終わり、中国に慣れたAさんは自分で部屋まで進もうとしたが、「勝手に動かず、まとまるように!」と声を掛けられたそうだ。部屋までは一人ずつの案内で先導がついた。そして、14日の長い隔離生活がスタートする。

ここで、宿泊費用について、注意点を説明しておきたい。
・宿泊費用は渡航者負担であること(Aさんのケースでは約9万円を支払った)
・施設により対応している決済手段が異なること
・クレジットカードが利用できないケースもある

実際に、クレジットカードが使えず、さらに現金を持ち合わせていない、というケースがあった。その場にいた日本人渡航者から現金を借りて、なんとか支払いを済ませた、と聞いている。平時と異なり、その場で打てる対策にも限りがある。様々なケースを想定し、万全を期すためには、現金を持参するのがよさそうだ。

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△ 荷物の消毒。しばらくぶりの外である。

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△ チェックイン手続き


Point!荷物はしっかりと消毒液を散布されるので、布製は控えよう
Point!クレジットカードは使えないこともある。念の為の現金持参をお勧めする。

14泊15日 隔離ホテルでの生活は?

Aさんが隔離生活を送ったホテルは、虹橋空港近くの4つ星のホテルで、新しく綺麗だった。 なお、隔離ホテルは、到着日、利用フライトで異なる。Aさんの赴任者仲間に聞くと、Aさんと同じホテルになった方はおらず、どの方も比較的新しいホテルに宿泊をしていたようだ。

これから紹介する内容は、Aさんが宿泊したホテルの状況、ルール、規則となる。滞在する都市、ホテルにより異なるのでご注意いただきたい。

部屋の内装は、シンプルで、新しいホテルなので水回りも綺麗だった。ベッドが2台あるためそこまで広くはなかった。唯一の外界との接点は窓だが、景色は施設内を向いており、空も見えず、見る気にならないという。

備品については、以下の通りだ。
・ペットボトルのミネラルウォーターは、まとまった本数が事前に準備されていた
・お湯を作るためのケトルがあった
・トイレットペーパーは、かなりの数が部屋に置かれていた
・シャンプーやボディソープは、複数本用意されていた
・バスタオルとハンドタオルは、1枚ずつ
・TVは中国語放送ばかり、英語放送のチャンネルが1つ、日本語放送はない
もちろん、滞在中は部屋に清掃は入らない。シーツも14日同じものを使うことになる。

続いて、生活リズムについて説明する。
・検温は8:00と13:00の1日2回が義務付けられており、WeChatで報告する。
・食事は決まった時間に部屋のドアノブにかけられる(朝7:00~8:00、昼11:00~12:00、夕17:00~18:00)

WeChatではグループチャットが設定され、検温結果を自己申告するスタイルだ。このグループチャットは同じホテルに宿泊する20名弱の人で構成されている。健康面の報告や、その他の相談もこのチャットを利用する指示だったそうだ。

この他にも、ゴミ出しの仕方、トイレ使用時に消毒剤と一緒に流す、といったルールや注意事項が決められている。すべてのルールは宿泊時に配布される書面に記載されており、中国語である。


Point!シャンプー等は用意されていたが数がバラバラ。持参も必要!
Point!日本語チャンネルは無く、動画やゲームなど時間をつぶす物がないと暇すぎる。VPNの準備をしておこう!

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△ お部屋の内装

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△ (左)浴室/(右)ペットボトルのミネラルウォーター

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△ (左)トイレットペーパー
(右)シャンプー、ボディーソープ

食事は正直飽きる。日本からの持参、デリバリーの活用を!

隔離期間中はどのような食事だったのだろうか。Aさんに聞くと「正直、食事は飽きますね。同じなんですよね。」と、苦労をしたようだ。

朝は毎日同じメニューで、おかゆ・豆乳・肉まんのようなパン、毎回これが出る。違いは味付けで、おかゆと豆乳の味が異なるだけだ。昼と夜は同じで、ごはん・スープ・おかず、の組み合わせだ。まれにフルーツが出たが、切られていないリンゴが出てきて、ナイフを持っていないため、食べるのに時間がかかってしまった。

Aさんは食事の飽きに、どのように対策をとったのだろうか。
「僕は、外卖(わいまい)を使って変化を付けましたね。」

Aさんの言う外卖(わいまい)は、デリバリーサービスである。Aさんのホテルではデリバリーサービスの利用が許可されており、1日2回①10:30②16:30 までにホテルに届くようにすれば、昼食・夕食時に部屋まで届けてくれる。Aさんはお菓子やカップラーメン、佃煮などを注文したそうだ。なお、注文できるものには制限があるので注意が必要だ。

デリバリー可否の一覧。このルールも、チェックイン時に配布される書面に記載がある
小さい果物、お菓子、カップ麺、ペットボトルの飲料
× 切った果物、インスタント火鍋、電気製品、牛乳、
ファーストフードフードデリバリー類(スターバックスやミルクティーなど飲料も✕)



Point!レトルト食品、カップ麺、味を変える調味料は必需品!!マヨネーズはお勧め!
Point!外卖(わいまい)を利用するには、WeCahtPay、Alipayが必要!

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△ 朝食

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△ 昼食・夕食

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△ デリバリーで頼んだもの。
日本のお菓子や食事が頼めるのもうれしい。

Aさんお勧め!日本から持参すべき、隔離生活の必需品!

ここまでを振り返り、日本から持参すべき、隔離生活の必需品を、Aさんに聞いてみた。

・ふりかけ、醤油、マヨネーズ : お弁当の味を変える時に必要
・お茶漬けの素や佃煮 : ごはんのお供に
・レトルト食品(ケトルはある)
・掃除用具(お掃除ワイパー、コロコロ)
・ウェットティッシュ
・シャンプ、リンス、歯磨き
・洗濯物干しハンガー
・ナイフ(食事でりんごなどの果物がよく出る)
・簡易アロマセット : 空気を換え、気持ちを落ち着ける
・VPN : ゲーム、Youtube、NetFlixがないと、暇すぎる

中国語の重要性、苦手な方は万全の対策を

注意すべき点がある。
ホテルでルールを説明される書面、グループチャットで指示される言語、すべてが中国語であることだ。

少し遡ると、隔離ホテルへ移動するバスの車内アナウンスも中国語であった。 Aさんは中国が話せ・理解できるので苦労はしなかったが、上海浦東空港でのやり取りにおいても、空港職員によっては英語理解に差があり、やはり中国語でコミュニケーションが必要になるケースも想定される。

中国が苦手な方は、空港手続きで必要な情報を事前に中国語でまとめておき、提出することでコミュニケーションを取る準備をおすすめする。また、日常の指示や配布書面については、翻訳アプリの準備をしておく必要があるだろう。Aさんは、百度翻訳(バイドゥファンイー/Baidu翻訳)を使うことが多いそうだ。

▷▷ 在上海日本国総領事館が掲載している、浦東空港の情報も参考にしたい

隔離を終えて

「隔離終了のタイミングは、国籍、滞在ホテルによって異なります」とAさん。 Aさんのケースでは、チェックインの翌日から起算して、14泊15日間をまるまる滞在、実質16日目、日付が変わった0:00を過ぎたらチェックアウトとなった。なお、Aさんのケースでは、隔離終了前日にグループチャットで、チェックアウトの順番リストが送られてきた。

時間になったら部屋を出て、消毒済エレベーターに乗車し、1階フロントへ立ち寄り手続きをする。 そこで、隔離明け証明書を2種類を受け取り、隔離期間が終了となる。

この隔離明け証明書は、隔離後の自由行動を行う上で重要なものとなる。 最後の3つ目の”健康”「中国各地の健康コード」 へ画像をアップロードすることで、数時間後に2次元バーコードが緑色=健康である、に変わる。これにより、晴れて本当の自由行動ができるようになるのだ。

施設を出てすぐは、この健康コードは緑色ではないが、タクシーの乗車、上海では地下鉄の乗車は可能であり、次の場所への移動はできる。なお、訪問都市によってルールは異なるので注意が必要だ。

「真っ暗でしたが、空を見てしまいましたね。外に出られる喜びを感じました。」
深夜0時過ぎ、長い隔離生活を終え、Aさんは自宅へ向かった。

状況により、変わる。あらゆるケースを想定し、情報取得と準備が必要

日本へ帰国、そして上海へ再渡航する流れについて、時系列に沿ってご紹介してきました。 Aさんの渡航、そして2021年1月に公開した広東省広州への渡航コラムを通じて感じたことは、 「あらゆるケースを想定し、情報を取得し、準備をすることが必要である」ということです。

同じ都市であっても、利用する空港、搭乗フライト、滞在ホテル、渡航日時によって、状況やルールが異なっています。

これから渡航を予定されている皆さまにおかれましては、あらゆるケースを想定し、情報取得と準備を進めていただければと思います。この記事が一つの事例として、皆さまの渡航にお役立ていただければ幸いです。

HISでは中国だけではなく、各国にあわせた渡航支援サービスを行っております。
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