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多国籍ゲストを招く国際会議のきほん
~言葉の壁や異文化対応の取り入れ方~

公開日: 企業イベント

国際会議は、世界中からさまざまな背景を持つ人々が一堂に会し、知識を共有し、新たな繋がりを築く貴重な場です。しかし、このグローバルな交流の裏には、言語の壁、文化や宗教の違いなど乗り越えるべき課題が存在します。これらの課題を適切に対処し、細やかな配慮を行うことが、会議の成功を左右する鍵となります。
今回は、多国籍ゲストを招く際に配慮すべきポイントと、実施時の具体的な注意点について整理いたします。

なぜ、細やかな配慮が必要なのか

国際会議は、単に情報を交換する場ではありません。世界中の多様な視点や知識が集まることで、新たな発見やイノベーションが生まれる可能性を秘めています。しかし、言語や文化の違いへの細やかな配慮が不足すると、以下のような状態になり、会議の真の価値が損なわれてしまいます。

・コミュニケーションの停滞
言語の壁や不適切な表現があると、参加者は発言をためらったり、情報が正確に伝わらないため、せっかくの議論の場でも議論がなかなか深まりません。


・参加者のエンゲージメント減少
文化や宗教的習慣が理解されないことで、一部の参加者が疎外感を感じ、会議へのエンゲージメントが低下します。移動の疲れや食事のストレスが蓄積すると、本来のパフォーマンスが発揮できなくなり、会議の価値も損なわれます。


・不信感からくる関係性の悪化
配慮の欠如は、参加者にとって「軽視された」という印象を与え、会社への不信感につながることもあります。これは、今後の業務の推進や、優秀な人材の確保にも影響を及ぼしかねません。

一方で、配慮が行き届いた会議は、参加者に安心感と一体感をもたらします。この結果、活発な議論が生まれ、予期せぬイノベーションが創出され、国際的な信頼と協力関係が強化されます。
参加者一人ひとりが最高のパフォーマンスを発揮できる環境を整えることこそが、国際会議を成功に導き、その成果を最大化する鍵なのです。

国際会議で気を付ける3つの配慮

多国籍ゲストを招く際、会議の規模や目的を問わず、会議の成功のために不可欠な基盤となるのが、以下の3点です。これらは単なる業務項目ではなく、参加者全員が実りある時間を過ごし、会議の目的を最大限に達成するための重要な要素となります。

言語の壁をなくし、
円滑なコミュニケーションを促進する「多言語対応」

異なる言語を話す参加者が、会議の情報を正確に理解し、活発に交流できる環境を整えることは、議論の質と参加者の満足度を大きく左右します。言葉の壁を取り払うことで、誰もが意見を自由に表現し、深い学びと新しい繋がりを築けるようになります。

文化・宗教を尊重し、
誰もが心地よく過ごせる「多様性への配慮」

世界中から集まる多様な文化や宗教を持つ参加者が、安心して快適に過ごせるような細やかな配慮は不可欠です。相手の背景を深く理解し、敬意を払うことで、参加者の信頼とエンゲージメントを格段に高めることができます。

安心して参加できる環境と
質の高い体験を提供する「ホスピタリティ」

物理的なバリアを取り除くだけでなく、時差への配慮や万が一の緊急時対応まで含め、すべての参加者が安全かつ快適に過ごせるよう、総合的なサポートが必要です。これにより、参加者は運営面の不安なく、会議の本質的な内容に集中し、充実した情報や交流を得ることができるでしょう。

国際会議の運営実践ガイド(準備編)

それでは、多国籍ゲストを迎えるにあたり、実際にどのような準備が必要になるのでしょうか。
会議の成功は、準備段階にかかっています。参加者の皆様が安心して会議に集中できるよう、以下の実践的なポイントを押さえて進めていきましょう。

多言語コミュニケーション基盤の構築

・スムーズな通訳
セッションの重要度に応じて、同時通訳または逐次通訳サービスを計画・手配します。オンライン会議ツールの通訳機能も効果的に活用しましょう。


・資料の多言語化
ウェブサイト、登録システム、会議プログラム、案内、重要資料については、英語に加え、主要な参加者の言語でも準備します。翻訳の質によっては情報が正確に伝わらない可能性もあるため、必ずネイティブスピーカーによる校正を行いましょう。また必要に応じて、翻訳アプリやデバイスの貸出なども検討しましょう。


・専門用語の統一と用語集の作成
会議特有の専門用語や略語は、多言語間で訳語を統一した用語集を作成し、通訳者や発表者と共有します。また用語集を作っておくと、参加者にも役立ちます。

文化・宗教的配慮

・食事の個別対応
ハラル、コーシャ、ベジタリアン、アレルギー対応(例:グルテンフリー、乳製品不使用など)など、あらゆる食事制限にきめ細かく対応できるよう、事前アンケートを実施して把握します。提供する際は、各メニューに明確な表示をし、誤配がないよう細心の注意を払います。


・宗教的習慣への配慮
礼拝スペースの確保や、特定の宗教的休日・行事を避けた日程設定など、参加者の宗教的慣習を尊重した環境を検討しましょう。

スタッフのトレーニングと役割分担

・異文化理解の事前研修
スタッフ全員に対し、各国の文化、習慣、タブー、コミュニケーションスタイルの違いなどに関する研修を実施し、誤解を避け、適切な対応ができるようにします。


・多言語対応スタッフの配置
受付や案内デスクなど、参加者と直接接する場所には、複数の言語に対応できるスタッフを重点的に配置します。

国際会議の運営実践ガイド(当日編)

準備した計画を実行に移し、参加者が気持ちよく会議に参加できるよう、細やかな気配りと迅速な対応を行いましょう。

円滑なコミュニケーション促進と運営サポート

・わかりやすい言葉遣い
発表者や司会者には、専門用語やスラングを避け、わかりやすい英語(または共通言語)で話すよう心がけましょう。


・発言機会の均等
英語を母国語としない参加者が発言しにくい雰囲気にならないよう、参加者に均等に発言を促したり、チャットでの質問も活用できるようアナウンスしたりしましょう。


・質問の聞き取り確認
質疑応答時には、質問が聞き取りにくい場合、司会者や通訳者が確認・補足を行い、誤解を防ぎましょう。


・オンライン参加者への配慮
チャットでの積極的なサポートや、ブレイクアウトルームでの言語別グループ分けなど、オンラインならではの工夫で交流を促します。

参加者へのきめ細やかなサポート

・スムーズな会場案内
多言語サインやスタッフによる案内で、会場内をスムーズに誘導します。会議プログラムや会場マップ、Wi-Fi情報、緊急連絡先などを記載したウェルカムキットの提供や、場合によっては専用アプリでのナビゲーション機能なども導入して、参加者の不安を軽減します。


・飲食提供時の細心の注意
提供時にはアレルギーや食事制限の有無を再度確認し、誤配がないよう厳重に注意を払い、提供しましょう。


・緊急時・困りごとへの即時対応
体調不良者や緊急事態が発生した際は、多言語対応可能なスタッフが迅速に駆けつけ、的確なサポートを提供します。会場内で困っている様子の参加者には、積極的に声をかけ、必要な支援をすぐに行える体制を整えましょう。

国際会議の運営実践ガイド(実施後編)

会議で生まれた繋がりを育み、今後の関係へと発展させるための丁寧なフォローアップが、長期的な成果に繋がります。参加者が会議を通じて得た体験を最大限に活かし、さらなる交流へと繋がるよう、フォローアップ計画を立てましょう。

継続的なコミュニケーションの促進

・多言語アンケートの実施
会議終了後、参加者の満足度、改善点、今後の期待などを把握するための多言語アンケートを実施します。文化的な背景によってフィードバックの仕方が異なる場合もあるため、質問の表現には配慮しましょう。


・多言語での会議資料共有とアーカイブ化
参加者がいつでも会議の振り返りができるよう、使用されたプレゼンテーション資料や講演録、議論の要約などを多言語で提供しましょう。録画されたセッションのオンデマンド配信も、復習や情報共有に役立ちます。


・議事録とハイライトの多言語配信
会議の主要な議論や決定事項をまとめた議事録、および会議のハイライトを分かりやすくまとめたレポートを多言語で作成し、参加者に共有します。これにより、情報の再確認と参加できなかった方への情報提供が可能になります。

全員が安心して、会議に集中できる環境を整えよう

国際会議は、単に情報を共有する場に留まらず、世界中の人々が互いを理解し、新たな繋がりを築く貴重な機会です。
参加者が安心して、そして気持ちよく会議に集中できる環境が整えば、活発な議論が生まれ、予期せぬイノベーションが生まれることに繋がります。異なる背景を持つ人々が壁を感じることなく交流し、互いに学び、刺激し合うことで、会議の目標達成はもちろんのこと、参加者の期待をはるかに超える交流の場を創り出すことができるでしょう。

ですが、国際会議の運営と一言でいっても、準備段階から、さまざまな部分に配慮をし、計画・実行していく必要があります。また、規模や内容によって、注意する点・配慮する点は多岐に渡ります。
そこで、有意義な会議を実現する方法の一つとして、企画・運営をアウトソーシングするのも有効です。 企画運営を外部の専門家に依頼することで、担当者様は参加者一人ひとりに目を向ける時間が増え、結果として運営の質を高めながら、ご自身の負担を軽減することも可能です。

国際会議の企画・運営でお困りのことがございましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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