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現地ガイドからの現地だより vol.4 イエローストンの春

  皆様、お久しぶりです、お元気ですか。こうしてまたイエローストンからの お便りができますことを、大変うれしく思っております。
  2004年から2005年のイエローストンの冬はとても暖かく、記録的に雪の少ない冬でした。このままでは夏の水不足 や山火事が心配されるところでしたが、幸い5月に入ってから大雪や雨に恵まれ、皆ほっとしています。
6月初旬の現在、どこもここも緑いっぱいで、とってもきれいですよ。
  暖冬だったとはいえ、厳しく長かった冬がやっと終わり、イエローストンにもいよいよ待望の春がやってき
イエローストン(イメージ)
ました。新緑の香り、 咲き乱れる高原の花、キラキラ光る川の流れ、明るい太陽の陽射し・・・、そんな春爛漫の中、イエローストンは動物たちの新しい生命の 誕生でにぎわっています。
  4月下旬、私はお客様を案内していてオオカミの新 しい巣穴を見つけました。小高い丘の斜面に作られた巣穴のあたりには、 黒くてまん丸いオオカミの赤ちゃんが4頭くるくると動き回っていました。お客様は、「うわあ、かわいい!」「すっごくかわいい!」 「きゃー、かわいい!」「めちゃくちゃかわいい!」の連発。本当に「かわいい!」の言葉しか出ないほど「かわいい」のです。 そしてそれから3週間たって、別のお客様をお連れしてその場に行ってみると・・・いました、いました、あのオオカミの赤ちゃんたちが。少し 大きくなって、しっかりした足取りで歩き回っています。今年の夏はこの子たちが成長している過程を見られると思うと、今からウキウキしてきます。
クマ(イメージ)
  さて、オオカミに別れを告げて車を走らせること10分足らず、今度は道路のすぐしたにクロクマの親子を見つけました。冬眠から覚めて春の陽を浴び、 幸せいっぱいの親子といった感じです。こちらまで幸せ感にひたっていると、な、な、なんと、私たちの目の前で子グマが木に登り始めたではありませんか。 この木登り子グマの大サービスに歓声 をあげたいところをぐっと我慢して、クマを驚かさないよう、そ
ーっと音をたてずに拍手をする私たちでした。
  さて、渓谷に立つ高い木の上に作られた巣には、今年もミサゴの夫婦が帰ってきました。ようく見ると、巣からひな鳥の頭が覗いています。 そして、ひな鳥の餌となるのでしょうか、空を旋回している親鳥の足には、しっかりと魚がつかまれています。一方、ハクトウワシも イエローストンの我が家に戻ってきて、子育てを始めました。こちらは、昨年残念なことに強風でひな鳥たちが巣から落とされてしまった夫婦です。 「どうか今年は元気に育ちますように」と、願わずにはいれませんでした。
  空の上ばかりに気をとられていたら、いつの間にやら車の周りにはバイソンの大群。すっかりバイソンに取り囲まれてしまった私たちは、ゆっくりゆっくり、 バイソンのリズムに合わせて進むしかありません。バイソンは4月下旬から5月上旬に出産します。不思議なもので、 群れの中で一頭が産気づいたら次々に出産が始まるのだとか・・・。私たちを囲んでいる群れも出産時期を迎えた群
バイソン(イメージ)
れなのでしょう。 お母さんのおっぱいに吸い付いている赤ちゃんや、まだヘソの緒がぶら下がっている赤 ちゃん、まだ濡れている赤ちゃんもいます。 すごい場面に出くわしてしまったものです。この感動的シーンに、「がんばれ!」と、お客様全員が声援をかけておられました。
  エルクの出産は、少し遅くて、5月下旬から6月上旬にかけて見られます。パンパンに膨れたお腹をいかにも重たそうにして、どっこいしょと地面に 横たわるエルクを何頭も見かけました。6月中旬に来られるお客様とは、愛くるしいエルクの赤ちゃんにも会えそうで楽しみです。
オオカミ(イメージ)
  さて、今回は4月下旬から5月上旬にかけてお客様をご案内する中で出会った動物たちの様子をお伝えしました。新しい生命みなぎるイエローストン を少しは感じていただけたでしょうか。「ただ動物を見るのを楽しみにきたのに、出産や親子連れのシーンを見られて最高だった。」 「がんばって生きる動物にこちらの方が力をもらったよ。」「感動の連続!日本に帰っても、動物の赤ちゃんたちのことをずっと応援してますよ。」 と言った言葉を残して、お客様たちはイエローストンを後にされました。春のイエローストンを案内するたびに、 私はいつも生命の誕生に胸がいっぱいになって帰ってくるものです。
  この感動的ドラマはあと1年おあずけ。そして、これからは、イエローストンのダイナミックな夏が始まります。夏は、動物も植物も空も 大地も川も、その全てのエネルギーを訪れる者にドーンとぶつけてくれます。
7月・8月のパワー溢れるイエローストンをH.I.S.のお客様とご一緒できますことを心より楽しみにしております。
from スティーブ・ブラウン


バックナンバー
>>>  vol.5 夏の思い出 〜2005年11・12月〜
>>>  vol.3 咲き乱れる高山植物とバイソンの格闘 〜2004年6・7月〜
>>>  vol.2 終わり行く生命と新しい生命誕生の時 〜2004年4・5月〜
>>>  vol.1 命に満ちた野生動物の姿と力強い地球のサイクル 〜2004年2・3月〜

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